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建設会社の「値段」はどう決まる?社長が知っておくべき査定の裏側

2026年3月6日
建設会社M&A

こんにちは。BuildMAのアドバイザー、吉田です。

前回の記事では、年商1億円前後のスモール建設会社には、数字以上の「価値」があるというお話をしました。今回は最も多いご質問、「じゃあ、具体的にうちの会社はいくらになるんだ?」についてお話ししたいと思います。

確かに、長年苦労して守ってきた会社の「値段」がどう決まるのか、見当もつかないという方は多いはずです。そこで今回は、建設業界のM&Aにおける「評価の仕組み」について、現場目線で分かりやすく解説します。


1. 建設業M&Aの基本公式:時価純資産 + 営業権

建設会社の査定において、最も一般的に使われるのが「年倍法(ねんばいほう)」という考え方です。ざっくりと言えば、以下の計算式で算出されます。

【売却価格 = 時価純資産 + 営業権(のれん)】

これだけでは少し難しいので、それぞれを分解してみましょう。

① 時価純資産(今、会社にある価値)

会社の預貯金や所有している土地、車両、機械などの資産から、借入金などの負債を引いたものです。ポイントは、帳簿上の数字ではなく「今、売ったらいくらになるか(時価)」で計算する点です。

② 営業権(これからの稼ぎ出す力)

「のれん」とも呼ばれます。建設業の場合、一般的には「実質利益の2〜5年分」が目安となります。

つまり、「今持っている財産」に「数年分の利益」を上乗せした金額が、譲渡価格のベースになるということです。


2. 建設業ならではの「プラス査定」ポイント

実は、上記の計算式だけでは測れない「隠れた価値」が建設業界にはあります。買い手が「多少高くても買いたい」と判断するポイントは、大きく分けて3つです。

建設業許可の維持・承継

「経営業務管理責任者(経管)」や「専任技術者(専技)」の要件を完璧に満たしており、許可が途切れる心配がないことは、買い手にとって最大の安心材料です。

特定の元請け・協力会社とのネットワーク

「あの大手ゼネコンの1次請け口座を持っている」「腕の良い外注先が20社確保できている」といったネットワークは、買収後すぐに収益を生むため、高く評価されます。

若手職人の在籍

今、建設業界で最も希少なのは「人」です。20代〜40代の動ける職人が揃っている会社は、利益率以上に評価が跳ね上がるケースが多々あります。


3. 「赤字」や「債務超過」でも売れるのか?

「うちは最近赤字だし、借金もあるから価値なんてないよ」と諦めている社長様もいらっしゃいますが、結論から言うと、建設業なら売れる可能性は十分にあります。

なぜなら、買い手は「過去の数字」よりも「自社と組み合わせた時の未来」を見るからです。

  • 「自社の営業力を合わせれば、この会社の技術を活かして黒字化できる」
  • 「この会社が持っている特殊車両や資材置き場を、自社でも活用したい」

こうしたシナジーが見込める場合、純資産がマイナスであっても、営業権を高く評価して成約に至るケースは少なくありません。


4. 価格を上げるために、今からできること

将来的に「少しでも良い条件で次世代にバトンを渡したい」と考えているなら、今から意識すべきは「情報の整理」です。

  • 工事経歴書の整理(どのような実績があるか一目で分かるようにする)
  • 現場ごとの原価管理(どの現場でどれだけ利益が出ているか明確にする)
  • リースや所有車両のリスト化

こうした「現場の透明性」を高めておくだけで、買い手からの信頼感は飛躍的に高まり、結果として査定額のアップに繋がります。


5. 最後に:査定は「通知表」ではありません

会社の値段が出ることは、決してこれまでの経営の点数をつけられることではありません。それは、あなたが築いてきたものが、「次の誰かにとってどれだけの希望になるか」という期待値の現れです。

まずは「いくらで売れるか」をゴールにするのではなく、「今の自社の強みは何か」を客観的に知ることから始めてみませんか。

「自分の会社の場合、計算式に当てはめるとどうなるのか?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。社長が大切にしてきた「数字に表れない価値」も含めて、一緒に棚卸しさせていただきます。

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BuildMA アドバイザー:吉田